ゴルフ 基礎

ゴルフ基礎の基礎 -大きな筋肉と不器用な骨-

人間はその進化の過程において道具を使うようになりました。そして道具を使う人間の手は、巧みな動作を可能とします。人間の手、指、手首、これらはとても器用に動く、だからついつい使いたくなります。

 

しかしゴルフでは、でき得る限りその動きを抑えて、大きな筋肉と不器用な骨を使います。テニスなど手首のスナップを利かせる競技がある、なのにゴルフではそれを抑えるという。それはなぜなのでしょうか? それには2つの理由があります。

 

まず最初の理由として、大きな筋肉と不器用な骨は精度の高い反復運動に適しているということが挙げられます。この反復運動こそはゴルフスイングの本質です。つまり、ゴルフにおいては何度でも同じスイングがくり返しできて、結果ゴルフボールの芯を捉え、同じ軌道、同じ飛距離でボールを飛ばすことのできる安定性がなにより求められるからです。

 

二番目の理由として、精度の高い照準を合わせるには、器用過ぎる手首などの関節部の動きは抑えるしかないのだということです。この精度の高い照準がゴルフというスポーツのもうひとつの本質です。野球であれば、90度の広い角度の中にボールを打てばいいわけですが、ゴルフではまさにピンポイントを狙わなければなりません。

 

であれば、大きな筋肉と不器用な骨でスイングしたほうが、より精度の高いスイングが完成し易いといえます。なぜならば、可動域の大きい指や手首などの関節の動きを抑えたスイングの方が、その再現度は高く、方向性の精度が上がり、安定性も向上します。また、ここ20年におけるボールとシャフトの進化もスイングの進化と変化に大きな影響を与えている事実も確認しておくべきでしょう。

 

ゴルフ練習場で日々練習に励むゴルファーの関心は、多くの場合ボールの飛距離にあるように思います。飛距離については大いに悩む、しかしながらボールの高さ、安定性、方向性の精度についてはあまり気にしていない様子がうかがえます。

 

これではいくら熱心に練習をしてもスコアを縮めることも上達の見込みも難しいといわざるを得ません。ゴルファーはただただ飛ばせばよいというものではありません。まずは精度について突き詰めて考えながら自分のスイングを構築していくべきでしょう。

 

そのための要となるのが大きな筋肉と不器用な骨なのです。これらを使ったスイングができ上がっていく過程、その中で細かな手首や指先の動きが自然と備わり、その正しい使い方を体得できます。